2016-01-01から1年間の記事一覧

雑記

針、針、針、針 針は北に向けられて、俺は脅迫されている 針は天を指していて、俺は脅迫されている 針は形を成していて、俺は脅迫されている 針は俺を貫きそうで、俺は脅迫されている 俺は脅迫されている なにものも針でしかないようで、 それでいて、短慮で…

なんだったか……なんだったかなんだったか…そうだ…俺の事をさっきまで考えていたんだ畏怖そうだ 俺は、畏怖を取り壊す下卑た性分畏怖と同化するほどに生粋な素養其等を約束する為の畢竟さそのどの持ち合わせも俺にはなかったんだいまに於いて尚も苛まれる俺は、…

つまり悠久とは今までとこれから、彼方と此方が連なり肯定される為に必要な繋ぎ目を指すのだ。永遠とは安住で、永久とは安定で、永劫とは安息で。人が種として繁栄を続けようとする限りは求めざるをえない、只一つの夢。それを主観が形を成させた、幽かな、…

老師

ズゥン ズゥゥン ズゥゥン ズゥゥン雨は激しさを増し、暗闇の静寂を反響させる屋敷のほの暗い洋灯が、それをより引き立てる影と影とが身震いする雷鳴が屋敷を包震させる───窒息状態から解放されると同時に身を刺すような悪寒に襲われた俺は、かといって「欠…

一つとして変わらないままではないか無知を知るということ、それは即ち俺の足を蠱毒に浸すことに他ならない明日への貢ぎが、俺の昨日を愚弄していく人たりうるとは斯様なことだ永きに居るとは斯様なことだ斯様なことで、在る、故に何処もかしこも愉悦に滲む…

目が 幾層にも連なった 括られた眼球が私の皮膚から 幾千にも別れた血管を伝って厭だ厭だこんなものは気持ち悪いならば、それと向き合うべきでないのだ俺を俺たらしめているものが 彼奴等の静寂の内にしか 在り得ないものならば芯の臓までが 伽藍の堂である…

肩書き、愛、浪漫、恒久、沙汰、因果、悔悟、忠考、信心どれもがもぬけの宙を穿いている境界は体に頗るささらいで、喉が渇く黒点が 凝っと 見透かしている生まれながらに定義付けられているならば支配たり、従属たり、性と呼ばれるそれに強いられている、調…

先ず思い出したのは、崖のことであった。崖。いくつもの湾曲を描いて連綿と屹立している、地と空の境目に、彼女の、ひどく幅狭い檻の中で矯められた軆をのさぼらさせている。私はその内側を歩く。お互いに、了解を得た上での、善く考えられ、距離を保たれ構…

自身を形成していたものが言葉へ成る、否言葉の成り様が自身を形成しているのだ言葉ゆえに積み重なる言葉ゆえに人たり得る言葉ゆえに伝わり創る無限の可能性では「個」は認識されない幽玄の虚を覗かせたところで、隣人を愉悦させるには程遠く、なにもこだま…

しあわせになって欲しかったんだあのままでは長くはもたないだろうどうせ死ぬのなら撃鉄は俺がひいてやろうそう思ったんだ 何もしないよりはましだろう?欲しかったのは"こんなの"じゃなかった!些細な、本当に些細な願いだったんだ!誰が間違っていた? わ…

私達は役割を担って生きているあなたがわたしに嵌めた役割わたしがあなたに求めた役割この世界は同じ場所にはとどまらない常に あなたとわたしの間だけで適応、上書き、修正、追加を繰り返していくそれと同時に世界は強く閉じられている頑なに拒んでいる 恐…