言葉にならない感受性を保持していたわけではなく

型にはまらない、形に収まりきらない人間性を獲得していたわけでもなく

ただの点、染みが、自身が何であるのか理解することすら放棄していただけのことだった

頭の中に羅列してわだかまりを遺すばかりの言葉たち
彼等は遠く及ばない場所まで根を張っていて
その生き物に取り込まれることさえ叶わず
ある意味で違和感は吐瀉された異物とよく似ていて
毎日それを口に容れては口から戻し、口に容れては口から戻し、
繰り返し身体に馴染ませ懺悔することで
赦しを乞う



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