夢を直視したその夜から、物事のすべてにおいての距離感を喪失し、自己は動作と解離し始めた。
断じて思春期における精神的な変化とは異なる「それ」は俺を蝕んだのではなく
        俺を
          削り取った 
ある意味でこの有り様は安定をもたらした
遠く離れていても、急ぐ事はないし、
近く詰めていても、焦燥は止まない。

君との距離を掴めずにいても、特筆すべき物は俺の中からは消え去っているので
ただただ、早めに落胆してくれる事を望んで、愛想笑いと呼ぶのも厚かましいような頬のひきつりを延々と繰り返すばかり



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