掠れ霞みきった鈍色の容れ物底は抜け落ち、淵は錆び付き、掛けられていた柄杓はとうに朽ちているみなもに映る赤褐色の空が蜃気楼に震えた幻想を、幻想のまま還す、終わりなき倒錯を超越した希望を注いだ容れ物から、光が洩れだし、大気を震わせ、空との境目…
滞って 澱んだ水溜まりは 世界を一色にして 揺らいだ空を 映す汚臭で 噎せそうな 溝色の空
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